マネージャー「では、急ぎでこのバグ修正をする必要がありますね。誰にアサインしましょうか」
みんな「 ...... 」
マネージャー「うーん、みんな忙しいですよね」
僕『うーん、僕も今は他のタスクあるし結構忙しいからなあ、他の誰かやってくれるかな』
???『くる太郎くん、そのタスクを引き受けるのです』
僕『!?』
???『くる太郎くん、そのタスクを引き受けるのです。誰かがタスクを拾わないと、課題は解決されません』
僕『き、君は!?』
僕の心のシニアエンジニア『私はシニアエンジニアです。あらゆる落ちてるボールを拾うのです。』
僕『誰!?てか僕にアサインは振られてないけど ... 』
僕の心のシニアエンジニア『自分から手を挙げるのです。あらゆるチームの課題にownershipを持つのです。早くバグを直すのがいまの最優先のことでしょう?』
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こんにちは、ソフトウェアエンジニアのくるです。
心のシニアエンジニアと対話する話。
今回も完全にソフトスキルの話。精神論です!
業務でソフトウェアエンジニアとして職に就く場合、自分の観測範囲だと、スキルや経歴に応じたグレードが会社から定められることが多いです。
そのグレードで給料なども決まる。みたいなものですね。
ここで、エンジニアとしてまだまだ未熟な部分がある人を「ジュニアエンジニア」、一方で卓越したスキルを持っていて、チームや会社を引っ張っていけるようなロールの方を「シニアエンジニア」と呼んだりする事があります。先ほどの説明でいう、グレードが低い人がジュニア、グレードが高い人がシニア、って相関がある感じです。
ここでいう、ジュニア/シニアは年齢のことなどではなく、スキルに対しての言葉です。
なので、若くしてシニアエンジニアと呼ばれるような強い方もいますし、少し年齢を経ていても業界未経験ならジュニアエンジニアと称されることもあると思います。
ただの言葉での表現なので、明確な定義とかはないかな。あるいは会社によってまちまちかなと。
シニアエンジニアとは、一体何なのか?どうやったらなれるのか、我々はその答えを探すべく ......
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シニアエンジニアとは
技術力がずば抜けて高いとなれるのでしょうか?
技術力が高いというのは、どういう状態?
ossにコミットできているとか?
プロダクトのアーキテクチャ方針を決めているとか?
twitterで有名だったり、イベントによく登壇しているかとか?
あるいは、マネジメントスキルが高いとシニアエンジニアになれる?
チームを引っ張っていれば良い?
プロジェクトを進めて幅広く人を巻き込めていると良い?
シニアエンジニアとは、一体何なのか?やはり答えは分からない ......
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ということで、若干散らかりましたが、シニアエンジニアの定義は僕にはあんまりわかっていません。
ただ、一緒に働いてきた人の中で、この人はシニアエンジニアだなと思う人はたくさんいます。
そういう人から影響を受けているなーというのはとても感じます。
僕の思うシニアエンジニアは、
・誰も手をつけないような浮いてるタスクを拾う
・エンジニアという領域にこだわらず課題を解決する
・障害対応に常に出てくる
・他の誰かと揉めたりせず常に場を収める
こんな感じかな?他にもいろいろ要素はあるけど、なんとなく僕は大人で包容力のある人がシニアエンジニアだなと感じています。
これもまた僕の主観なのですが。
あらゆることに対してownershipを広く持ってるのがカッコいいなーと。
いろんな人と仕事をしていく中で、自分の中のシニアエンジニア像というのが他人に影響されて出来上がっていくな。と感じます。
僕の中のシニアエンジニア像 = (エンジニアAさんの良いところ | エンジニアBさんの良いところ | ... | エンジニアxxxさんの良いところ)
みたいな論理和の感じのイメージ。この人のこのスキルすごいなーみたいな。
この、自分の思うシニアエンジニア像というのは新卒で働き始めた頃よりも年々解像度が増していって、自分の心の中の柱というか、指針としての大きなベクトルというか、そういったものになりつつあります。
この心の偶像がいることで、『僕の思うシニアエンジニアはこうだから、これは嫌な仕事とか気持ちが乗らない仕事でも、頑張るか。。』みたいなことがよくあります。
心の中の葛藤。
葛藤してる時点で、僕は純粋な気持ちで僕の思うシニアエンジニアにはなれていないのですが。
まあ、他者から見たイメージがあるとして、as-isとto-beに差があるならロールを意識して動いて、自分の行動のベクトルをちゃんと律しようみたいな感じかな。ちょっと大袈裟かもだけど。
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あらゆるタスクを拾うとか、手広く課題解決をする。みたいなのは新卒の頃に比べれば上手くなった気はする。
ただ、最近の具体的な話で言うと、僕はまだまだ未熟なところがあり、全ての場を丸く収める、みたいなのが苦手だなと感じています。
エンジニアリングスタンダードが下がるぐらいなら他者と揉めても良い、みたいな価値観がいまだにある。良くない。
エンジニアリングのポリシーは良いものにしつつ、誰とも揉めず、かつ全てを前に進める事ができるのが僕の思うシニアエンジニア像というか、そういう憧れはあるので、その辺はもうちょっと頑張らないとなーと。
ソフトスキルもそうだし、自分のやりたいエンジニアリングがあるなら圧倒的ハードスキルでちゃんと周りを強く巻き込む、みたいなのが必要とひしひし。
圧倒的技術力を持つために常に剣を研ぎつつ、周りのサポートもできる余裕や心構えを持ちつつ、全ての課題を破壊して自分で城を築ける、最強の王になるしかない。
というわけで、心で自問自答してる話でした。
AIで絶賛今も技術がパラダイムシフトしてる感はありますが、それもひっくるめて何でもできるようにならないとなー。焦り。
おしまい。